キャリア面談で一番驚くのは社長

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中小企業の経営者に、従業員のキャリアコンサルティング(キャリアコンサルタントである私が、従業員一人ひとりと面談し、将来のキャリアや現在の能力開発計画と実行を支援すること)を提案すると、よくある反応は「難色を示す」という反応です。

経営者の心に何が浮かんでいるのかを、お話しから推測すると、会社や社長である自分の悪い点を従業員が話すのではないか、要するに、文句がたくさん出てきて、寝た子を起こしてしまうことを心配していることが多いと感じます。

実際、そのような心配をされる社長に、まずは従業員と社長(もしくは上司)と私の3人で話をしてみることを奨めます。そして、従業員さんには、なぜ3人で面談をするかを伝えます(どのように伝えるかは企業秘密です(笑))。

いつもの面談といえば、従業員ができてないことを中心に社長(もしくは上司)が一方的に話す、どうするんだと詰めていくというスタイルが多い。それは、日常業務のなかでやっていただくとして、私が入った時には、従業員さんにまず「今の仕事はどうですか?(どんな仕事ですか?何年くらいやっているんですか?等、その人に合わせて)」と、かなり広い質問を投げかけます。

その話の流れを受けて、「日頃からやってみたいと思っていたこと」や「こうしたらいいと感じていること」を聞いてみます。初回は、そこで終わりです。どうやっていくか、いつまでやるのか等は話しません。

その初回面談を終えて、社長に感想を伺うと、「考えていることがあったんだ。初めて聞いて驚いた。」と。

従業員さん、いろいろと文句はあります。人間ですから、嫌なこともありますし、自分が悪くても人のせいにしたいときもある。でも、事前および面談のなかで話しやすい環境をつくり、聴いてみると、いろいろと考えていることが出てきます。

まずはそれを社長に実感してもらうこと、そこから本当の意味での従業員自身が自分で自分の将来を考えるための《キャリア面談(キャリアコンサルティング。厚労省の助成金では「セルフ・キャリアドック制度」》は始まります。

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