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あなたがある会社の面接官だとして、面接に来た人に「ご自身の長所について、聞かせてください。」と言ったとします。相手がこのように答えるのを聞いて、どう感じますか?
- 新卒の就活(学生): 「私は、授業に遅刻・欠席を1回もしたことはなく、一番前の席で聞きました。」
- 転職(社会人): 「私は、毎朝、職場の掃除を欠かしたことはありません。」
まじめな人だな、細やかな人なのかもしれないな、などの印象は持つでしょう。
嘘はなさそうだし、悪くはない。そこで、もっとよく知りたいなと思って、質問をしようとするのですが、とっかかりがつかめない。仕方なく、「あぁ、そうなんですね・・・」と。こんな会話が数回続き・・・どちらも、物足りない、かみあわない感じだけが残って、面接終了。
私がキャリア相談で会う人の10人に1人は、こういった話し方をしています。日常的にも、家族、友人などから、「だから何?」「で?」とよく言われる・・・と。
同様に、社内の人事評価面談で上司と話をするときにも、こういった話し方をしている人がいます。「上司とうまくいかない」「上司は自分の仕事をまったくわかってくれない」といった職場の悩みの原因のひとつが、実は自分の話し方にある。
じゃあ、どうしたらいいのか。今回の例でいえば、「視点を上げる、広げる」ことが解決策です。一段ずつ、視点を上げてみます。
「授業に遅刻・欠席を1回もしたことはなく、一番前の席で聞きました。」
↓
なぜ、そうしたのか?
「まずは基礎的な知識をしっかり身につけたいと思っていたから」
↓
なぜ、基礎的な知識を身につけたいと思ったのか?
「患者さんの役に立つ医療従事者になるという夢があるから」
↓
では、あなたの長所は?
「夢に向かって、何事にも手を抜かない」
「ご自身の長所について、聞かせてください。」に、「夢に向かって、何事にも手を抜かないところです。」と答えてくれたら・・・
- あなたの夢はなんですか?
- 手を抜かないとは、具体的にはどんなことをしているのですか?
など、質問がしやすいですね。だから、面接でも会話のキャッチボールができる。
日常的にも、家族、友人などから、「だから何?」「で?」とよく言われる人は、一番小さな具体的事象・事実だけを話すのではなく、少し視野を上げて話をしてみると、会話が変わってきますよ。
そういわれても、急にはうまくいかないでしょうし、どう練習したらいいのかと思われるかもしれません。そんな方には、少し古い本なのですがこの本をおススメします(手に入りにくいかもしれませんね)。「ズームレンズのプラン」を読んでみてください。イメージがよりわくと思います。
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