キャリアプランはありますが、子どもはいつ産んだらいいですか?

若手女性対象のキャリア研修のなかで、しばしば出てくる質問が「キャリアプランはありますが、子どもはいつ産んだらいいですか?」です。女性がキャリアを築くと子供を産みたがらなくなるという話がでますが、私はそう思いません。企業研修で会う女性たちで産みたいと思っている女性は多いと私は感じています。
妊娠・出産はプライベート・個人的なことではありますが、貴重な従業員のキャリアを支援していく点、組織力を維持・向上させる点において、企業のDEI経営の重要な課題です。

日本生殖医学会によると、「妊孕力(妊娠する力)から30代前半までに第一子を出産することが推奨」されています。日本生殖医学会のWEBサイトなど、信頼できる情報源で、正しい情報を確認しておくことが大切です。

自分のキャリアを真剣に考えている女性は、これまでの人生で、学業、仕事を努力で乗り越えてきた(乗り越えようとしている)人が多いことでしょう。ところが、出産は未知すぎてわからないことだらけです。でも、むやみやたらに人に聞く話題でもないですし、気になりながらも忙しい日常に流されて、そのままになっている人が少なくありません。ましてや、パートナーである男性もなかなか相談する人が見つからないことと思います。

ご夫婦で子どもがほしいという気持ちがあるならば、妊娠出産には期限があるということ、必ず妊娠するとは限らないこと、妊娠しても必ず出産にいたるとは限らないことも念頭に、パートナーと一緒に「妊活時、生み時」を話し合うことが大切です。

また、妊娠は授かりものですから計画通りにいくわけではありませんが、仕事のキャリアプランに加えて、パートナーと一緒に「生み時」を話し合いながら、妊娠・産休・育休・復帰を織り込んだ2人のキャリアプランをつくってみることをお奨めします。キャリアプランがあると、備えるべきことが見えてきます。

企業、上司の立場でこの記事をお読みくださっている方もいらっしゃるかもしれません。キャリアと妊娠・両立に迷っている社員さんがいらしたら、ぜひこの記事をご紹介ください!

ワーキングマザー・ファザーのキャリア・両立相談は 【決めるキャリアへ
私は仕事中心の10数年を経て34歳で結婚。「30歳以降は妊娠する力が低下すること、赤ちゃんの死亡率が増加すること」など知る機会もなく、35歳から2度の流産を経験し不育症外来に通い、37歳で長男、39歳で次男を授かりました。子育てを通じて、「パパでもママでも、挑戦したい人が挑戦したいと躊躇なくいえる社会づくりに貢献したい」と思い、キャリア支援に取り組んでいます。
キャリアコンサルタント/不妊症・不育症ピアサポーター(医療従事者) 冨山佳代

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