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転職したいとのことで相談にいらした、Aさん。はきはきした口調が印象的な30代女性です。小学生の男の子と女の子のお母さんでもあります。短大卒業後、正社員の事務職として就職し、出産を機に30代前半で退職。1年半前に派遣で仕事復帰をし、現在、総務事務を担当しています。3回のご相談の概略をお伝えします。
- 簡単な自己紹介が終わったとたん、堰を切ったようにAさんが話し始めました。
「がんばる自分がむなしい。」
「退職前の経験をいかして総務事務の仕事ができると思ったのですが、大量のデータ入力ばかりで、総務の仕事をしている気がしないんです。」
「1年半、同じ仕事をしているので、派遣社員のリーダーのような感じになっていて、社員からも派遣社員からも頼られているけれども、がんばってもがんばっても給料があがるわけでもないし、がんばる自分がむなしく感じるんです。」
しばらく、今の仕事、職場の状況のお話が続きました。
- 再就職したときの気持ちを伺うことにしました。
「悔しいやら、うらやましいやら。」
「下の子どもが小学校に入ったので、時間にも気持ちにも少し余裕ができたんです。」
「もともと仕事が好きだったし、総務部で社員から社会保険の相談を受けたりして、頼りにされていたんです。」
「ほんとうは正社員で再就職したかったけど、子どもと一緒にゆっくりと手作りの夕食を食べたいから、残業がない派遣社員にしたのです。」
「派遣で働いてみると、同年代の正社員の女性がバリバリと仕事をしているのを目の当たりにして・・・。出産で辞めなければ、自分もあんな風に働いていたんではないかと思うと、悔しいやら、うらやましいやら・・・。」
- 転職したいという気持ちを伺うことにしました。
「頼りにされる仕事を任せてもらいたい。」
「悔しいし、うらやましいし。自分だってもっと社員から頼りにされる仕事を任せてもらいたいんです。」
「派遣ではなく、正社員で転職すれば、頼りにされる仕事を任せてもらえると思うんです。」
- (途中省略)
- 今、一番大事にしたいこと、数年後の仕事している自分のイメージを伺いました。
「子どもに仕事をしているお母さんもステキだねと言われたい。」
「再就職して、子どもといる時間は減りました。」
「最近、仕事に不満があるせいもあり、家でもイライラしている自分がいます。」
「今は子どもとの時間を取れることを優先したい。イライラしないためにできること、もう少し考えてみます。」
「あと半年、今の仕事をがんばってみます。」
「子どもに仕事をしているお母さんもステキだね、と言われるためには、どうするのが一番いいのか。急いで結論を出してはダメですね。」
Aさんのように、転職したい気持ちの根っこにあるものに目を向けて考えることが、とても大切なのだと私は思います。
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