「ウーマノミクス」に「なでしこ銘柄」

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 2013年6月4日に浦和で開催された埼玉県主催「ウーマノミクス シンポジウム」を聞いてきました。埼玉県は、1年弱ですが女性の活躍に対する思いの深い県職員さんのもと、女性キャリアセンターで仕事をさせていただいたので、私にとっては思い入れのある県です。ちなみに、ウーマノミクス課もあります。

 ウーマノミクス。ご存知の方も多いと思いますが、ゴールドマンサックス証券のキャシー松井さんが1999年に(二人目のお子さんを妊娠中だったそうです!)最初のレポートを出し、注目されてきました。詳しくはこちらをご参照ください。↓↓↓

 2013年2月には、経済産業省でも「なでしこ銘柄」を発表していますね。

 本題の「ウーマノミクスシンポジウム」です。たいへん参考になったので、印象に残っていることをご紹介します。

 まず、埼玉県上田知事のご挨拶がありました。広い会場なのですが、模造紙大の紙に書かれたデータを示しながら、なぜ今、女性の活躍が必要なのかを説明されました。(余談ですが、私の見間違えでなければ、知事は最後まで会場にいらっしゃいました。)

 基調講演はキャシー松井さん。お仕事上では、投資対象としてウーマノミクスを提唱されています。でも、全体から伝わっているメッセージは、日本の女性へのエールでした。

  • ゴールドマンサックス証券の入社ウェルカムスピーチ後の質問タイム。15年前は、最後の質問になったときに、一番後ろに座っている女性が家庭と仕事の両立について質問してきた。今は、一番前に座っている男性が最初に聞いてくる。
  • ダイバーシティはコストという見方もあるが、投資という意識で取り組むことが大事。
  • 講演の締めくくりのメッセージ『「政府が悪い、社会が悪い、男性が悪い」というのはやめましょう。建設的に自分たちの問題として取り組みましょう。』

 パネラーの3名の方は、女性が活躍している埼玉県内企業の経営者でした。「女性が活躍できる環境にするために必要なこと」について次のような主旨のお話をしてくださいました。

  • 株式会社システムインテグレータ 代表取締役社長 梅田氏
    • 「制度だけでなく、ムード(職場の雰囲気)をつくるのが社長の仕事。やせがまんが全員ができないと(産休育休制度の運用は)できない。優秀な女性から休暇の申し出があると、「えっ」と思うけど顔には出さずに「丈夫な子を産んでね!」と。」
  • 社会福祉法人隼人会 理事兼統括施設長 根岸氏
    • 「助け合う気持ち。一方で、個人も組織のために責任をもってもらわないとならない。両立は生半可な気持ちではできない。先輩がやっているからできるだろうでは甘い。裏で様々な努力が必要であり、産休育休復帰時には、施設長からしっかりと話をする。」
  • 株式会社ピックルスコーポレーション 代表取締役会長 荻野氏
    • 女性が活躍できる環境にするために必要なこと
      「評価を平等にすることに尽きる。15年前から優秀な女性が採用できるようになった。女性=事務員ではダメ。まずはやらせてみる、けっこうやっちゃう。代表商品の開発は入社2年目の女性。開発リーダーは入社8年目の女性。」

 当日の会場は9割方が男性でしたが、最後の質疑応答は、「自分ごと」として取り組む女性の質問が目立ちました。女性活用の旗振り役を命じられた入社2年目の女性、社内の女性ミーティングで問題意識を持った女性。

 世のなかの流れは、「女性活用」。私は「女性活用」ということばは好きになれません。「活用される自分(受身)」ではなく、「活躍する自分(自分ごと)」のためにという意識でいきたいものだなぁと思います。

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